BioLOG

( Daily life of a biologist. )

逆転写酵素、くらべてみました

少数細胞をスタートサンプルに用いることが多いため、

これまでずっとThermoVILO SuperScript IVを逆転写に使用していました。

 

しかし、いかんせん高い!

定価ベースで774.8円/sampleもします。

 

そこで、業者さんからサンプル品をもらって以下の2商品との比較をしたので、結果をシェアします。

タカラ PrimeScript II Reverse Transcriptase

卓越したプライマー利用効率と合成スピードを有するPrimeScript RTaseと、cDNA合成の妨げとなるRNAの高次構造を解消し、逆転写プライマーのミスプライミングを抑制するアクセサリータンパク質により、RNA分解の恐れの小さい標準的な反応温度(42℃)で、バックグラウンドの少ない高品質なcDNA合成を達成する最上級の逆転写酵素 ( Takara HPより )

プロメガ GoScript Reverse Transcriptase

  • 逆転写酵素単体、逆転写キット、オリゴ(dT)あるいはランダムプレイマーを含むマスターミックスの4種類
  • ハイコピーおよびローコピーの mRNA を逆転写可能
  • 二次構造を含む短鎖および長鎖転写物からでも合成 ( Promega HPより )

 

価格

VILO SS4は774.8円でしたが、

PrimeScript (1st strand synthesis kit); \108000/200rxn → 540円/sample

GoScript (Mix+Oligo dT); \50000/100rxn → 500円/sample

 

この価格から、タカラは期間限定のキャンペーン、

Promegaはプロメガクラブを使用するとさらに安くなります。

(PrimeScript; 405円/sample, GoScript; 250円/sample)

 

価格面ではややプロメガ有利。

 

性能

価格が安くても、まともなデータがとれないと意味がない。

そこで、同一同量のRNAサンプルをスタートとして、比較検討を行いました。

 

ー条件ー

RNA: マウス肝臓および腎臓由来RNA 1 µg

逆転写条件は各商品のプロトコルに準じて行った

評価: Gapdhを含む4遺伝子のqPCR

 

増幅曲線

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PrimeScriptはVILOよりも若干立ち上がりが遅いものの、

全ての遺伝子できちんと増幅している。

GoScriptはGapdhやGene Aのように高発現遺伝子では増幅している一方、

Gene BやGene Cではかなり立ち上がりが遅いor増幅しない。

 

発現量解析

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PrimeScriptはおおよそVILOと同じ結果。

GoScriptはかなり定量性が低く、使えなさそう。

 

ということで、PrimeScript IIは安価で信頼性が高く、いい感じということがわかりました。

 

しかしながら、これほど差があるとは、検討実験は大事だなーとひしひし実感しました。

安物買いの銭失いにならないように、みなさんもお気をつけくださいー。

 

(著者は各メーカーとの利害関係は全くありません。)